特定社会保険労務士 村岡長治ブログ

年金運用には「均しからざるを患う」を忘れないで

本日は「運用3号」についてひと言。

「運用3号」制度について、今はほとんどの方がご存知だと思いますが、国民年金の第3号被保険者が扶養からはずれた際の、「切り替え漏れを救済」するものです。今年の1月からスタートしています。

これまでの考えですと、3号被保険者の届け出が遅れた場合、2年間は1号被保険者として保険料を納付できるが、それより前は時効で納付できない。納付できない期間は、もちろん保険料納付済み期間にカウントされない、というものです。
ところが運用3号制度が適用されると、保険料納付済期間に算入されるだけではなく、保険料も払ったことになって年金額にも反映される。

この制度を目にしたとき初めに思ったことは、「こんな不公平を国民が認めるだろうか」ということでした。しかも法改正ではなく、課長通達で実行したというのです。

3号被保険者を離れたとき真面目に届を出した人が、それから10年間1号被保険者として支払った金額がたとえば平均月13,000円(現在は15,100円)だったとすると、これまで支払った保険料は1,560,000円になります。
届け出をしなかった人も今回の制度で救済され、お金を払ってきた人と払わなかった人が同じに扱われるとなると、払ってきた人は納得できますか。

1号被保険者として年金保険料を払ってきたが、仕事が行き詰って払えなくなった。会社に勤めて厚生年金(2号被保険者)に加入していたが解雇され、アルバイトで食いつないできたため、1号の届けも出していない。そのため保険料納付済期間が不足して、年金をもらえない人も当然大変な数になるでしょう。政府はその人たちを納得させることができるのですか。

「寡(すく)なきを患(うれ)えずして均(ひと)しからざるを患う」ですよ。この言葉を、こんな愚劣な制度を考えだした人はよくよくかみしめてもらいたい。案の定、この制度は凍結・見直し。

今後いろいろな方法が案として浮上するでしょう、たとえばカラ期間(納付の期間は認めて、年金額には反映させない)など。しかしこれも問題です。1ヵ月、1ヵ年期間が足りないため年金がもらえない人が大勢いるのです。そんな人たちは納得しますかね。「下手の(な)考え休むに似たり」にならないように、いや、考えないほうがよかった、とならないように祈っています。


ただし「悪法(?)も法なり」です。決まれば従わざるを得ないのが社労士です。

2011.03.03
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