特定社会保険労務士 村岡長治ブログ

支給し過ぎの年金額を今後も訂正しないとは?

7月20日、毎日新聞朝刊1面に、「サラリーマンの妻 国民年金」「45万人 実態とズレ」と題した記事が掲載されました。

これは年金の第3号被保険者に関するものです。第3号被保険者とは、被用者年金各法(厚生年金や共済年金など)に加入する者の配偶者は、保険料を払わなくても国民年金保険料の払込済み期間とみなされる制度です。一般に、サラリーマンの妻(ことに専業主婦)などが加入している年金制度がそれです。(生計維持関係、年齢制限あり)

ですから、たとえばサラリーマンが退職した場合、本人は第2号被保険者でなくなるのは当然ですが、配偶者も第3号被保険者の資格を失います。ところが新聞の報道によりますと、実際にはその手続きが行われず、配偶者が第3号被保険者のままになっているなど、年金記録が実態と食い違う人が推計約45万人に達するというものです。

第3号被保険者の資格を失うと、当然第1号被保険者として国民年金保険料を納めなければなりません。しかしこの人たちは保険料を払わないで、国民年金の払込済期間を獲得しているということになるのです。

なかにはすでに年金を受給している人が約13万人いるといいます。本来第3号の資格がない期間も加入していたことになって、すでに受給している年金額を押し上げているのです。

さらに第3号被保険者の資格を喪失すべき人が、被保険者として扱われているのが約32万人。併せて約45万人が、本来受ける年金より多く受給したり、保険料を払っていない期間を払込済期間としてカウントされているのです。

第3号被保険者制度は、正確な届出と、それを加入記録へ正しく反映させることが前提です。退職したとき、資格喪失届を提出しないとは考えにくいのです。なぜなら雇用者と本人負担分の保険料が毎月引き落とされるからです。

本来払わなければならなかった保険料を払わずすでに受給している人たちの年金受給額、正しい額よりいくらぐらい多くなっているのでしょうか。
しかも厚生労働省は混乱回避のため、受給者に対して多く払われた年金の返還や、今後の年金額の変更につながる記録の訂正は求めない方針だといいいます。
返還を求めないだけならまだしも、払い過ぎている年金を、今後も訂正せず払い続けるとはどう理解したらいいのでしょう。

また、保険料を払わず3号被保険者のままでいるという32万人。その金額だけでも第1号被保険者の保険料に換算すると、「毎月48億3200万円の余分な出費」になるのです。

「宙に浮いた年金」の問題が先送りになったままの現在、またまた大きな失態が表面化しました。国民からの信用回復のためにも、厚労省・年金機構ともすべてをさらけ出し、ここで国民が納得できる手段を講じるべきではないでしょうか。
2010.07.27
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