特定社会保険労務士 村岡長治ブログ

ワークシェアリングの「日本モデル」に期待

「ワークシェアリング」とは、そもそもヨーロッパで始まった制度です。文字どおり「仕事を分ける」という意味で、一言でいえば労働者1人当たりの労働時間を短縮し、他の労働者に雇用機会を与えるというものです。
1970年代に起きた2度のオイルショックによって、失業者が大量発生したヨーロッパで、その対応策として導入されました。

今、ワークシェアリングで最も注目されているオランダは、1982年に失業率12%超という状況のなかで導入しました。その結果、失業率は2000年には3%、2001年には2%まで下がり、2002年には1%を切ったため、むしろ労働力の不足が心配されるほどに転換しました。

財政赤字は黒字に転じ、賃金抑制に成功して国際競争力は著しく強化されました。全世界から「オランダの奇跡」と呼ばれるほどの成果を上げたのです。

詳述は避けますが、ドイツ、フランスと全く違うオランダ・モデルといわれるワークシェアリングを創出した成果でした。

フルタイム勤務の正社員だけが優遇され、パートタイム社員との待遇に大きな差別があったオランダ。現在の日本と同じような状況だったのでしょうか。しかしパートタイムが受けていたさまざまな差別が禁止され、それによってワークシェアリングが飛躍的に伸びたのです。

(1)同一労働価値であれば、フルタイムもパートタイムも、時間当たりの賃金を同じにする。
(2)社会保険、育児・介護休暇等も同じ条件で付与される。
(3)フルタイムとパートタイムの転換は、労働者の請求によって自由に変えられる。

労働時間による差別がなくなったことで、フルタイム勤務にしがみつくメリットがなくなり、自分に適した勤務形態の中から自由に選べるようになったというのです。
週休2日のフルタイムから、週休3日のパートタイムへ転換を求めるなど、さまざまな雇用形態に変わっていきました。
公務員をはじめ高等教育を受けた者ほど、パートタイム志向が強いそうです。

東海大学で教鞭をとっている篠原正人氏が、ご自身のブログで述べておられることが興味深いので、多少長文になりますが次に引用させていただきました。

「ワークシェアリングを雇用創出という狭い目的のために利用しようとするよりも、価値観の多様化に合わせた人生が送れるよう、社会構造を作り変えていく手段にという考え方のほうがなじみやすいのではないだろうか。単一的就労体制から複合的就労体制への移行だ。これからは、仕事、家庭、自分の関心事という三つのことにどのような時間配分をするかが大きな課題だ。夫の家庭での役割についても地域、国家レベルでしっかりと議論を重ね、そのコンセンサスを政策論議の中心に据える必要があろう」

オランダはオランダ・モデルで成功しました。日本は日本にふさわしいモデルを構築し、これからの老齢化社会にあって、むしろワークシェアリングを生かせる環境を創り上げていくべきではないでしょうか。
2010.08.09
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